肩こりのストレッチと言うと、こっているところを伸ばすイメージがありますよね。
ただ、その方法だとほとんどの場合、効果はすぐに無くなってしまいます。
「ストレッチした後は良かったけど、少ししたらまた重くなってきた」
なんてこと、ありませんか?
肩こりの原因は、悪い姿勢で肩を動かさずに力を入れ続けていることで、同じ場所に負担がかかり続けてしまうことにあります。
なので、こっている所と、コリを作りやすい姿勢の原因と、両方ともストレッチしないといけないのです。
今回は僕が患者さんにお伝えしている中で、効果の高かったものを厳選してお伝えしていきます!
効果が出やすい順番で並んでいますので、1番上から行ってみてください。
肩甲骨ストレッチ
肩甲骨落とし
肩コリの原因といえば、肩が上がって、肩甲骨が外に開いてしまうことが1番に挙げられます。
これを整えることで、こっている所をストレッチするよりも効果がグッと増しますよ〜!
肩甲骨落とし やり方
- 右肩を下にして、右手の甲をベットに着けて横向きに寝ます。両方の手のひらは合わせて、股関節と膝は90度に曲げるようにしてください。
- 左腕を天井に向けて脱力しながら上げましょう。できる限り脱力して腕の重さで肩甲骨を背骨に向けて近づけるのがポイントです。
- その姿勢のままで90秒キープします。腕の重さで肩甲骨が床に向けて下がっていくのを感じてください。
- 1の姿勢にゆっくり戻ります。その状態で30秒脱力しましょう。
- 反対側も同様に行ってください。
肩甲骨はがし
肩甲骨を正しい位置に戻した後は、肩甲骨を肋骨からはがして、ちゃんと動けるようにしましょう!
肩甲骨の動きが出てくることで、肩コリは確実に軽くなる上に、コリにくくなっていきますよ。
肩甲骨はがし やり方
- 「肩甲骨 落とし」の2を60秒行った後に、形はそのままで二の腕を軸にして、手を足の方と頭の方に交互に10回ゆっくり倒します。
- 形はそのままで、肘から先をゆっくりと大きく肩甲骨と肋骨が剥がれていくのを感じながら、内と外にそれぞれ10回ずつ回します。
- 30秒脱力します。終わったら反対側も同様に行ってください。
横腹伸ばし
上の肩甲骨はがしに、横腹のばしを加えるとさらに効果が増します。
物足りなかったり、効いている感じが弱い場合には試してみてください。
横腹のばし やり方
- 「肩甲骨 落とし」の2を60秒行った後、形はそのままで行ってください。
- 右肩を下にして寝ている場合には、左足を上にして足を組みます。(右足の下に左足を入れて、左足のふくらはぎを右足の膝で押さえる。)
- その姿勢のままで、肩甲骨はがしの1から行ってください。
肩甲骨まわし
肩甲骨の位置を整えて、はがすことで動きやすくしたら、次はいよいよストレッチです。
しっかり肩甲骨を動かして、肩コリを撃退しましょう!
肩甲骨まわし やり方
- 太ももと壁が平行になるように正座してください。(正座の方が効果を出しやすいですが、ツライ場合は立って行っても大丈夫です。)
- 壁に近い側の手で、指先だけで壁に触れてください。
- 肘を前から後ろに回します。壁に指をついたまま、なるべく上半身は動かさずに肩甲骨だけを動かすようにすると効果的です。
- 逆回転も行います。肩甲骨は上がりながら外に開いている事が多いので、回す時は肩甲骨を下げる事と内側に寄せる事を意識してください。
- 前から後ろと、後ろから前にそれぞれ10回ずつ、肩甲骨を意識しながら回しましてください。
肩甲骨ストレッチが上手くできない場合はコレ!
肩甲骨のストレッチは、あまりにも硬いと上手くできない事があります。
そんな時は、まずはこの2つのストレッチで肩甲骨周りの筋肉を緩めてから再チャレンジしてみてください!
肩甲骨のストレッチも、できる範囲でやり続けると段々柔らかくなっていきますので、諦めずに続けると肩コリは無くなっていきますよ。
胸のばし
肩を前に引っ張っている原因の筋肉を緩めていきましょう。
これだけでも意外と肩コリが軽くなりますよ!
胸のばし やり方
- 壁と向かい合うように立ちましょう。
- なるべく体から右上の方向に遠い場所で、壁に右手を着いてください。
- 右手はそのままで、身体を左にひねっていきます。
- 身体が力まないところで止まって、20秒キープしてください。この時に呼吸し続けるように意識してくださいね。
- 反対側も同じように行ってください。3回ずつ交互に行うと効果的です!
脇伸ばし
肩を前に引っ張る筋肉は、実は胸の前だけでなく、わき腹にもあります。
ここも合わせてストレッチすることで、さらに肩甲骨が動きやすくなって、肩コリ解消に役立ちますよ。
脇のばし やり方
- 壁に対して、右耳を向けて並行に立ちましょう。
- そのまま右手を外に90度広げて、壁に手を着いてください。
- 肘を背中の上に滑らせながら肘を曲げていって、肘を背骨に近づけていきましょう。
- この時に、肘を背中から離したり、身体が壁と並行でなくなったりしないように気をつけてくださいね。
- わき腹が伸びるのを感じながら、20秒キープしてください。反対側も同じように行ってくださいね。3回ずつ交互に行うと効果的です!
コリが残る場合はコレ!
肩甲骨をちゃんと動かしているけど、首や肩にコリが残る場合には筋肉の繊維ではなく、筋肉の表面にある膜の動きが悪くなっている事があります。
その膜をストレッチしたり、動きを良くする方法をご紹介します。
肩のばし
こっていると感じる場所、どこにでも使える方法です。
これまでお伝えした肩甲骨ストレッチをやってみてもダメであれば、試してみてください。
今回は肩の天井側がこっている場合を例にして解説します。
肩のばし やり方
- 右肩の筋肉を左手のひら全体で軽く押さえます。手で皮膚を動かないように押さえて止めるイメージです。
- 左手でヒフを右に動かしながら、ゆっくり首を左に傾けていきます。
- 脱力と、呼吸し続ける事を意識して、表面が伸びてる感覚が落ち着くまでキープしてください。だいたい30秒ほどで落ち着きます。
- この時右肩の力を抜くか、右手を床に近づけるようにすると効果が増すので、物足りなかったら試してみてください。
- 反対側も同じように行ってください。左右交互に3回ずつ行うと効果的です!
あご引き
首と頭のつなぎ目のコリに特に効くエクササイズです。
効かせるには少しコツが必要なので、やり方をよく読んでやってみてください。
あご引き やり方
- 頭のなるべく上、おでこの反対側で手を組んでください。
- 背伸びをするように胸を張っていきます。この時自然と頭は後ろに下がろうとするので、手でしっかりと受け止めてくださいね。
- 胸を張ったまま、頭を後ろに引きながら、あごを引きます。下を向くのではなく、あごを引く姿勢にするのがポイントです!
- 首と頭のつなぎ目だけが伸びる感覚を感じてください。下を向いてしまっていると、首の背中に近い部分が伸びる感覚がします。
- 呼吸を止めないように気を付けながら、その形で10秒キープします。これを3回行ってください。
首前のばし
首コリに悩んでいる場合には、そもそも首が前に出てしまっていて、そのせいで首への負担が増えている事があります。
特にデスクワークの場合は要注意ですよ。ぜひ首猫背を解消して、首コリを改善しましょう!
首前のばし やり方
- 両方の手のひらを胸骨(胸の真ん中にある骨)の上で重ねて軽く押さえます。
- 胸を前に出すように張りつつ背伸びをします。
- 斜め後ろの天井に向かって伸びをしながら、弓なりに体を反らせます。
- あごを上げたり首を反らせるよりも、胸を開いて首の前面を伸ばすイメージで行ってください。
- 一回20秒で3回ほど行ってください。顎を上げると首を痛めることがあるので要注意!
すぐ戻ってしまうなら、エクササイズも!
肩コリのストレッチをやってもすぐに戻ってしまう。
そんな時は、姿勢を整えることで身体は変わるかもしれません。
もしも、あなたが
「姿勢を整えるのって疲れる。」
「頑張ってみたことはあるけど、続かなかった。」
「姿勢を気をつけたら、肩コリがひどくなった。」
これらのような悩みを抱えているなら、絶対にエクササイズを行ってください!
正しい姿勢を作るのは辛いことではありません。
本来は正しい姿勢こそが、1番楽な姿勢なのです。
外から見ていると綺麗だけど、やっている本人が苦しいのは”正しい姿勢に見せかけた、苦しいけど綺麗な姿勢”なのです。
肩コリに効かせるエクササイズも解説しているので、ストレッチが効かない肩コリで悩んでいるなら、ぜひ読んでみてください。
アド・ワン治療院の肩コリ治療
あなたの肩コリの原因は、ハッキリしていますか?
そして、こんな悩みを抱えていませんか?
- 姿勢に気を付けている。
- こまめにストレッチやマッサージをしている。
- 仕事中もなるべく肩を回すようにしている。
…だけど、肩コリが楽にならない。
肩コリに姿勢は確かに影響します。
ですが、骨盤や背中だけを気をつけたのでは、正しい姿勢を作ることは難しいのです。
しかも、姿勢が根本の原因ではない肩コリもあります。
これらの問題をしっかりと見極めて、適切なアプローチを行うことが、肩コリを改善する上でとても大切なのです。
あなたがもし、自分で対処していても肩コリが改善しない場合には、いちど施術を受けることをオススメします。